白内障とは
眼はカメラと同じ仕組みになっています。
眼の中にある水晶体はカメラのレンズと同じ働きがあり、この水晶体が濁った状態を白内障といいます。
水晶体は透明で、光をよく通す

水晶体が濁ってくると、光がよく通らない

白内障の症状

白内障の主な症状は以下のようなものが挙げられますが、水晶体の濁り方も一人ひとり違うため、症状もさまざまです。
見え方がおかしいなと感じたら、一度受診され、検査および診察を受けて白内障の進み具合を見てみることをお勧めします。
- 物がかすんだり、ぼやけて見える
- 片眼で二重、三重に見える
- 明るい場所でまぶしい
- 対向車のヘッドライトがまぶしい
- 眼が疲れやすい
- メガネが合わなくなる
白内障の手術を受ける時期
かすみが強くなった、メガネを合わせても見えにくい、などの症状が生じ、日常生活に不自由を感じるようであれば手術を検討いたします。
お一人おひとりの生活スタイルや趣味、全身状態や眼の状態などに合わせて、手術の時期を提案させていただきます。
- 日常生活や仕事に支障がでる場合
- 矯正視力が0.7以下となり、運転免許が更新できない
- メガネを合わせても見えにくい
- 白内障のため、眼の奥の状態が観察しにくくなった場合
- 急性緑内障発作を起こしそうな場合
- 高度な近視や遠視の場合
など
白内障手術について
白内障手術とは、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、その代わりに、人工の水晶体である眼内レンズを入れる手術です。
白内障手術は、できるだけ後遺症を残さず、術後の視力を最大限引き出すためには様々な技術や配慮・丁寧さが必要となります。
当院では痛みを感じさせない、安心して手術を受けていただける環境・設備を整え、日帰り白内障手術を行っております。
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切開します
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にごった水晶体を砕いて吸い出します
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眼内レンズを挿入します
- 手術時間は10分程度で、痛みはほとんどありません。
- 麻酔は点眼のみで、麻酔の注射はありません。
- 通常、片眼ずつの手術となります。
白内障手術の流れ
術前のご説明、術前検査手術日の約2週間前

手術日の2週間前ごろには一度ご来院頂き、以下のようなご説明や検査を行います。
可能なかぎり、ご家族の方と一緒にお越しください。
- 手術に関するご説明(手術前後の流れ、手術方法、リスク、手術後の注意点や見え方について、等)
- 術前検査(手術が問題なく行えるかどうかの検査、眼内レンズの種類や度数を決めるための検査、採血等)
- 術前診察
白内障手術手術日当日

手術当日には、手術予定時間の1~1.5時間前ごろにご来院いただきます。
- 当日ご持参いただくもの
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- 手術同意書
- 日頃頓用されているお薬(持病をお持ちの方)
- お食事について
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- 手術当日は、軽い食事をして来院してください
- 日頃飲んでいる薬は、手術当日もいつも通り飲んで来られてください
- 手術当日の流れ
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- 来院後、前室にて瞳孔を開く目薬をさしたり、血圧測定などを行い全身状態を確認します。
- 手術の準備が整ったら手術室に入室していただきます。
点眼麻酔・洗眼・消毒薬で目を消毒し、顔を清潔なドレープで覆い、手術を開始します。 - 白内障手術は10分程度の手術となります。
手術の後は、回復室でお休みいただきます。 - しばらくお休み頂いた後、ご帰宅いただけます。
- 術後はご自宅で安静にお過ごし下さい。
- 手術当日の洗顔、洗髪、入浴、運動(仕事)はできません。
- 眼帯は翌日の診察時にスタッフが外しますので、ご自身で外さないようお願いします。
- 手術当日と翌日は、ご本人の運転によるご来院はお控え下さい。
術後の経過観察

術後は、手術日の翌日、翌々日、1週間後、2週間後、4週間後、2か月後、3か月後といった頻度で術後の経過観察をしていきます。
- 手術直後は、目がゴロゴロする、涙が出る、充血するなどの症状が出ることがありますが、これらの症状は1週間程度で次第に治まります。
- 洗顔・洗髪は医師の許可がでるまで(約1週間)は控えてください。
- 術後しばらくは感染を注意する必要があるので、手術後1週間はメオガード(術後専用の保護メガネ)を終日装着して頂きます。
- 術後3ヶ月間は、手術で起きた炎症を抑え、感染を防ぐために点眼薬を処方していきます。
- 術後1ヶ月ほどで目の状態が落ち着いてくれば、必要に応じてメガネ処方を行います。
使用するレンズ
従来の単焦点レンズは、どこか1ヶ所にピントが合いますが、その位置から離れると見えにくくなり眼鏡が必要です。
多焦点眼内レンズは遠くも近くも両方見えますので、眼鏡があまり必要にならなくなります。
メリットとデメリットもありますので、当院では、仕事や趣味などをお伺いし、患者さんの状態やライフスタイルに適した眼内レンズをお選びいただいています。
単焦点レンズ(保険適用)
ある1点の距離に焦点を合わせた眼内レンズ

- メリット
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- 見え方の質がよい
- 健康保険が適用
- デメリット
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- メガネが必要
多焦点レンズ(選定療養)
ある2点以上の距離に焦点を合わせた眼内レンズ

- メリット
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- 遠近、2つの距離にピントがあう
- メガネをかける必要が少ない
- デメリット
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- 暗いところで見えにくく眩しさを
感じやすく、夜間の運転に不向きである - 選定療養で費用が高い
- 暗いところで見えにくく眩しさを
やない眼科では多種多様な眼内レンズからおひとりおひとりにあったレンズを選択します。
くわしくは医師にご相談ください。
白内障手術の費用
3割負担(片目) | 約45,000円 |
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2割負担(片目) | 約18,000円 |
1割負担(片目) | 約15,000円 |
保険適用外(片目) | 約150,000円~330,000円 |
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- 「選定療養」とは、日本で認可された多焦点眼内レンズにおいて一部保険適応となり、自由診療と比較して費用が抑えられる制度です。
生命保険について
生命保険のご加入の方で、契約内容よっては給付金を受け取れる場合があります。
詳しくはご自身のご加入の保険会社にご確認ください。